私はこうして内視鏡外科医になった (2018-02-17)|大腸カメラ 福岡市 まつもと胃腸内科

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私はこうして内視鏡外科医になった

最新ニュース:私はこうして内視鏡外科医になった

2018/02/17

胃や大腸には食べ物によって違った胃相・腸相というものができ、この胃相・腸相を判断する事によってその人の健康のみならず、食事の良しあしから生活状態や寿命までも推測できるというのが、30年間に多くの人たちの食道・胃・十二指腸および大腸を診察してきた結論です。

胃腸内視鏡の専門医として、ニューヨークで胃腸病の診断と治療にあたっています。アメリカに外科のレジデント(研修医)として留学したのは1963年、シニア・レジデントとして外科の患者さんたちに胃や大腸の内視鏡を使い始めたのは1967年の事です。当時大腸検査としてアメリカで広く使われていたのは、バリウム注腸というレントゲン検査法でした。

この検査で1センチ以上のポリープが発見されると、ポリープは将来ガンになるかも知れないし、また早期のガンかもわからないという理由で開腹手術で大腸を開き、ポリープを取ったり、或いはポリープのガン化が疑われたりガンであったりした場合、大腸の一部を切除し、また縫合するという大手術をしなければなりませんでした。

それは患者さんが80歳くらいの老人でも同じでした。小さなポリープの為に、本当にこんな大手術が必要であろうかと、私はかねがね疑問に思っていたのです。

そして考えたのが大腸内内視鏡カメラ(コロノスコープ)を使ってポリープを取れないだろうかということでした。手術室で開腹した患者さんのポリープをメスで切り取る前に、コロノスコープにワイヤーを通してそれでループ(輪)を作ってポリープに掛け、高周波で焼き切る実験を行ってみました。結果は上々でした。心配した出血も起こらなくて、20人くらいの患者さんにこの実験を試みて大丈夫と確信した私は、1969年開腹手術をすることなく大腸カメラを使って大腸ポリープを切除しました。世界で最初の事でした。もちろんこの技術は胃のポリープ、食道や小腸のポリープ等の切除にも直ちに応用しました。

そして翌年、1970年にニューヨークの外科学会で私はこのコロノスコープによるポリペクトミーすなわちポリープ切除法に関する約20例の症例報告を行ったのです。「これは大変危険ではないか」と外科医たちの反応は極めてネガティブなものでした。開拓者精神に満ちているアメリカでも、先駆者な仕事に対して最初から暖かく迎えてくれるという訳ではありません。

彼らの心配はもっともな面もあります。なにしろ大腸の壁の厚さは、せいぜい2ミリから4ミリ、内視鏡の先端をうまく操作しないと大変な事になります。少しでも操作を誤れば、電気ワイヤーが腸壁を穿孔する合併症も起こります。したがって相当に熟練が必要になるのです。

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