前立腺がんと腸相(その2) (2018-01-29)|大腸カメラ 福岡市 まつもと胃腸内科

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前立腺がんと腸相(その2)

最新ニュース:前立腺がんと腸相(その2)

2018/01/29

アメリカでは前立腺がんが男性の一番多いガンで、死亡率は肺・大腸がんに次いで第3位です。65歳以上の人に多く、年間十二万人くらいの前立腺がん患者のうち約3万人が直接ガンが原因で死亡しています。もう少し詳しく調べますと、アメリカ男性の13%が前立腺がんと診断され、そのうちの2~3%が直接そのがんのために死亡しています。

日本のある統計では1990年から1995年にかけて前立腺がんで死亡した人は年間4千人くらいですから、アメリカに比べたら日本はまだ非常に少ないと言えます。(日本の人口はアメリカの約10分の一です)

しかし私個人の経験でも、日本で大腸カメラ検査を教え患者さんを診察し始めた1980年の頃から比較しますと、前立腺肥大やがんが多くなってきたという印象を強く受けます。前立腺がんは非常に発育の遅いガンであるため注意深く経過観察し、がんを放置していたら苦痛なく何年生きられるかという年数と、その人の推定余命に比べて前者の方が長いようだったら全く治療しないという場合がある訳です。その間栄養療法やライフスタイルの改善を試み、がんの発育を遅らそうという方法も専門医師から進められています。

私のお勧めする食事法と共に、健康食品としてのベータカロチン、ビタミンB剤、ビタミンC、ビタミンE,果物に豊富に含まれているフラボノイド、また亜鉛、セレンなどといったミネラルなどの抗酸化剤をよくとることお予防と治療の一環として役立つ方法です。

しかし他の病気と同様、健康食品などを過信して完全治癒の機会を逃したり、本当に必要な治療をやめたりしない様する事が大切です。

いろいろな病気の診断とか治療には、それなりの経験と熟練が必要なので、セカンド・オピニオンを聞く事も大切です。例えば前立腺がんの治療には手術、ホルモン療法、放射線療法があります。アメリカでは30年ほど前から限局したガンに対して放射線療法がさかんに行われています。日本では前立腺がんが最近やっと注目を集めてきたばかりで患者数も少ないので、放射線治療の技術が行きわたっていないのが現状の様です。

前立腺がんの診断には血液検査でPSA(前立腺得意抗原)という腫瘍マーカーと直腸からの指診が主な方法です。PSAの値が4.1~10の間にある人は30%くらい、10.1以上なると50~60%にがんが見つかると言われています。PSAの上昇は肥大症感染・前立腺炎の場合にもみられますが、数値が高いほどガンの恐れが高くなる、非常に優れた検査法です。また50%以上の前立腺がんは前立腺の後壁に発生するので、直腸からの触診による診断は経験のあるドクターには容易です。

もしガンが前立腺内にとどまり、外部に広がったり、転移していなければ、前立腺がんは治ると言われています。非常に発育の遅いガンとは言え、若い男性には早期発見は重要な事ですから、少なくとも50歳を過ぎたら、年一回医師の検診を受けるべきです。

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