ダイエットに複合炭水化物を取らないのは逆効果 (2019-07-26)|大腸カメラ 福岡市 まつもと胃腸内科

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ダイエットに複合炭水化物を取らないのは逆効果

最新ニュース:ダイエットに複合炭水化物を取らないのは逆効果

2019/07/26

でんぷん質をたくさん含んだ炭水化物をとると「太るから」といって、ダイエットするためにごはんやパン、麺類などを抜いて食事をする人がいますが、これではかえって逆効果です。

食べ物のエネルギー源として50%くらいのでんぷん質を取らなければ、体の中で脂肪の燃焼が上手くいかず、肥満体も正常には戻らないからです。

その上、炭水化物はカロリー源になるだけではなく必要に応じて、たんぱく質にも脂肪にも変わる事が出来ます。炭水化物だけでなく、蛋白質、脂肪というのは、体内で自由にお互いに移り変わりが出来る。すなわち自由に合成したり分解したりして、自分の体に適した物質に変わっていくという作業が、人間の体の中で行われています。

ちなみに植物の中ではこのような物質の変換が完全な形でおこなわれており、植物は明るい太陽の下でブドウ糖をもとにして蛋白質、脂質、酸素、ホルモン、ビタミンなどあらゆる物質を作り上げているのです。

自然のままのモミを取っただけで精製されていないお米(玄米)、雑穀物および野菜類、海藻類の中には、多くのビタミン・ミネラルが含まれており、これらの微量栄養素の中でも科学的に研究されていない数限りない協調・共同作用が、体の中で営まれていると思われます。

自然の穀物とか野菜、果物、海藻類などはこうしたビタミン、ミネラル、酵素がたくさんあります。しかもそれらはバランスよく十分に含まれていて、水とともに私たちの体内に含まれた分解産物などの毒素、老廃物の燃焼、分解、排泄などの処理の他に、各細胞の様々な協調作用を円滑にするという優れた効果を発揮している訳です。

ガンを第一した現代文明病、心臓病、脳卒中、心筋梗塞とか糖尿病、痛風などの特徴として、これらが動物食の多食のほかに、精製された炭水化物の過剰摂取による病気であり、ビタミン、ミネラル、酵素などの微量栄養素の欠乏症からくるものとも考えられているのです。

このように、私たちの食べる食物に生命があるかどうかが、それを食べる人の命や健康を大いに左右するということがおわかりでしょう。すなわち価値あるものは食べ物の栄養素ではなく、食べ物の命であるともいえます。

私たち日本人の主食は大昔からお米です。玄米には胚芽やぬかがついており、酵素をはじめビタミンB1,B2,B6,B12、E、パントテン酸、ニコチン酸、葉酸、ミネラル、必須アミノ酸、必須脂肪酸、それにセルロース、ヘミセルロースなどの食物繊維などが含まれています。

この玄米を精白して白米にすると、酵素や前述の複合ビタミンB1をはじめ、多くの大事な栄養素が取り去られてしまいます。また白米はほとんどがでんぷん質なので、食べ過ぎると中性脂肪過剰・肥満や糖尿病などを招く恐れがあります。

炭水化物は消化器官内で消化されてブドウ糖になり、血液中に吸収されると門脈を通って肝臓に送られ、グリコーゲンとして蓄えられます。それから必要に応じて再びブドウ糖となって血液中に入り、血糖値、糖濃度を一定の値に維持する訳です。

炭水化物を摂る事によって、血糖値が上がり、それがすい臓を刺激してインスリンを分泌させます。インスリンはからだの細胞の細胞膜に働きかけて、血液の中の糖を細胞内に取り入れるのを促す作用を持つホルモンです。このインスリンの働きによって、血液中の糖は細胞内に取り入れられて、エネルギーを発生したり、脂肪に変えたりするわけです。

アルコールの飲みすぎ、脂っこい物の食べ過ぎ、糖分の取りすぎ、動物性たんぱく、脂肪の取りすぎなどにより、すい臓への刺激や負担が強すぎてインスリンの分泌が衰えてしまうと、体全体の細胞はエネルギーが不足して、活力が衰えるし、血中の血糖値は上がり過ぎて腎臓から糖を輩出するようになり、尿に糖が出てくるようになります。これが糖尿病です。

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