自然の理にかなった食べ物を摂る事
自然の理にかなった食べ物を摂る事
2018/08/01
私は食物はなるべく自然のもの、まるごと食べられるものをとるようにと人に進めています。たとえば日本人の主食である「米」を例にとってみましょう。お米は白く精製して胚芽を取りのぞいてしまうと、その部分に特にたくさん含まれているビタミン、酵素、ミネラル、食物繊維がそっくり落ちてしまいます。
小麦を粉にして作るパンもそうです。精製した小麦粉を使った白いパンには、大切な栄養素が取り除かれてしまっているのです。かつてのソビエト連邦では、国の方針として、精製された小麦粉でパンを作る事を禁じていました。ソ連の人々が常食にしていたのは、いわゆる黒パン、黒いライ麦のパンでした。ですから彼らは少なくとも基本的な栄養素だけは毎日摂取していたことになります。
精製された白い穀物に残っているのは大部分がカロリーになるだけの炭水化物です。これは摂りすぎると、肥満や糖尿病、脚気等の原因になります。「いまは米以外にも、いろいろな食べ物から栄養が摂れるから、一つの食品にそう神経質にこだわらなくてもいいのではないか」という人がいます。
事実、私が胚芽を残したお米を食べるように勧めると、「私はご飯はごく少量しかいただきませんから、ご飯だけは白米でいいんです」とおっしゃった方がいます。けれど穀物は私たちの主食です。どんなに少量であろうとも、毎日食べるものですから、健康に響かない訳がありません。また、少ししか食べないからこそ、体に良いものを取らねばならないのです。
また、「毎日、うちで食べる訳じゃないから、食事法と言ってもしょせん守れないよ」という人もいます。しかし食事は毎日三度食べるという事が基本になっていますけれども、きちんと自分の思うものを取れなかったり、パーティーや旅行などで外食しなければならない事があります。
私は毎食毎食きちっとした、良いと思われる食事をかたくなに守っていけというのではなく、食事法の基本を原則を頭の中にしっかり入れておき、できるだけその方針を守るようにして、たとえ一時健康食から外れたとしても、またすぐ基本的な食事に戻すという努力をして頂きたいと思います。
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